文房具

「ポケドラ」先行体験レビュー!開発者を訪問し、隠されたこだわりを包み隠さずお伝えします!

どうもこんにちは。まさぽんと申します。

今回は、まだ世に出ていない(2022/04/20, 執筆現在) UHOLABOさんから発売予定の「ポケドラ」という新作定規をお試しで体験させていただく機会をいただきました。

その「ポケドラ」の実力をレビューしていきます。よろしくお願いします。

はじめに・・・

昨年9月に、知り合った「なかさん」こと中村さん。

だだっ広いネットの海の中にて、共通点がいくつかあることから、「遊びに来てよ」とお誘いをいただき、前回は「ベスト定規」についてお話を伺わせていただきました。その上、素晴らしい定規をいただいちゃいました。。(ありがとうございます!)

その時のレポートは、こちらの記事をご覧ください!

ベスト定規をレビュー!発売元のUHOLABOを直接うかがってきた!ひょんなことから,ベスト定規開発者であるUHOLABO代表の中村さんの元を訪れることになりました。ベスト定規のお話を聞きながら,使い方レクチャーを受けました。コンパスや三角定規を忘れて授業を受けられなかったといった恥ずかしい思いともこれでおさらば。まさしく「ベスト」な定規が爆誕。ブログ許可をいただいた上でレビューします...

そして、来たる2022年春に「今回はすごい定規ができた!今回は革命が起きる!」という報告をもらい、見せていただけることになりました。いつもありがとうございます!

昨年のベスト定規の段階では、「今度はもっとすごいものを開発中」とのことでしたが、いよいよそいつが完成したのか!!と期待は膨らむばかり!

毎回心をワクワクさせてくれる!さすがは会社のコンセプトです!

というわけで、情勢の様子も見ながら、実に半年ぶりの愛知豊橋です!

なかさんにご無沙汰の挨拶を交わしたのちに、本題へ。

新作の「ポケドラ」という名前の定規を先行体験させていただきました。

今回はその特徴、ポイントを余すことなく完全解説していけたらと考えています。よろしくお願いします!

ポケドラの機能

Youtubeチャンネルにて、ポケドラの紹介動画を掲載しております。

ポケドラをはじめとした「株式会社UHOLABO」のサイトはこちらになります!

ポケドラには、たくさんの機能があります。それらを一つずつじっくりと分析していきま

す!

1つが2つに分離する「セパレート」

開発の発進点

ポケドラ開発の発進点は「定規忘れた」問題の解決のためだったそう。

一度はありますよね。定規が必要な日に定規を忘れること。

まさぽんもよく忘れていた思い出があります。

ここで大きな問題になることが「定規はみんな使う」ということです。

つまり、同じクラスの隣の子に借りることができないのです!

例えば、「シャーペン忘れた」なら、簡単に借りることができると思います。多くの人が、シャーペンを複数本持っているからです。

ですが、定規はそううまくはいきません。なかなか定規を2本、3本持っている人に出会うことはなかなかできません。結局、借りれずじまいいで先生に怒られてしまうというのがオチだと思います。

ましてや、試験の日にこの事象が起きてしまってはどうしよもありませんよね。

でも、この定規ならそんな課題を簡単に解決できます。

なぜなら、定規が2本に分離するから。

出っ張りに指を引っ掛けて、引っ張ることで・・・

いとも簡単に、直定規が2本になりました!

ポケドラは、二つの定規が一体になっている構造をしているため、直定規一人までなら対応可能です。真ん中にハマっている定規を取り外すことにより、万が一に対応することができます。女の子からモテること間違いなし!(笑)

組み合わせることにより、直角の線が正確に弾ける

ポケドラはただ、「友達に貸すことのできる定規」ではありません。

ポケドラの本領発揮はこれからです!

実はこの定規、ただ2つに分離するだけでなく、2つを「組み合わせる」ことにより非常に大きな力を手にするのです!

例えるなら、MacBook とiPhoneのような連携機能レベルです笑

分離したポケドラは、縦にはめこむことができます。

これにより何ができるのか・・・勘のいい方はお気づきかもしれません。

そう。直角線がとても簡単に書けるのです。

一本目の定規で線を引いたものをベース線にすることで簡単に、正確な直角線を引くことが可能になります。

ネオジムと工夫一つで、強力に。なめらかに。

定規同士は「ネオジムマグネット」を使用することにより、強力な磁力でくっつきます。そのため、通常の使用で外れるようなことはありません。

ここで、このようにお考えになる方もいるかもしれません。

「強力な磁石でくっついているなら、ずらし辛そうだなぁ・・・」と。

この指摘、おっしゃる通りで、ただ単純なネオジムとステンレスの接着ならば、お互いが擦れてしまい、なめらかなずらし心地は得られないかと思います。

ですが、このポケドラは違います。ここにポケドラの真骨頂あり。

実は・・・完全に磁石でくっついているわけではなく、「ほんの少し余白がある」のです!

こちらの画像をご覧ください。(極端に表しています。)

磁石とステンレスとの間にコンマ数ミリの空白があるのです。これにより、ネオジムの磁力でくっつこうとする力が働きながらも、磁石とステンレスは物理的にくっつかないのです。これが滑らせた時のなめらかさに繋がっているのです!

まさぽん
まさぽん
んー,技アリ!

正確な線を、誰にでも。いくつでも。

ポケドラには、専用オプションパーツとして「スペーサーブロック」があります。

こちらのブロック、何が便利かわかりますか??

スペーサーブロックは、ポケドラの溝にピッタリハマります。

そして、それぞれのブロックに記載されている数字は、「ミリ数」を表しており、スペーサーブロックをセットすれば、あとは二つ目の定規をセットするだけ。

細かいミリ調整はもういらないのです。

現段階では、40 mm, 15 mm, 10mm,のチップを用意しており、これらを組み合わせることにより,基本的な長さは網羅できるようになっています。

まさぽん
まさぽん
これは盲点だった・・・!

もれなく、平行線も正確に。

ポケドラを用いることで、もれなく平行線も簡単にかつ正確に引くことができます。

さらに、ポケドラは、「一定間隔の平行線を」簡単に量産できるのです!

本当の定規と、どっちが正確??

定規といえば、コクヨ株式会社さんから発売されている「本当の定規」を考える方も多いでしょう。

境界線を「色」で区別することにより,より正確な線を引くための定規!

「本当の定規」は、2021年4月にコクヨさんから発売された商品で、正確な線が引けるとのことでバズった製品です。

線を印字するのではなく、1mm の領域を塗る-塗らないを交互に分けることにより、正確な長さを実現しています。その結果、正確な長さの線を引けるという原理になっています。

ですが,正確なその線を何本も書くことはできますか?

また,その線,本当に正確ですか?

どんな定規であっても,シャーペンのスリーブ箇所分の誤差により,若干ずれが生じてしまいます。仕方のないことですが。

この分を人力で補正するのですが,いちいち注意するのがしんどいですよね。

製図界では,正確な線を何本も書くことは非常に多いです。

数本であれば正確に書くことが可能かもしれません。

ですが,何本も書いていくと精度が落ちていくのは想像に難しくはないでしょう。

だって人間だもの。

また,正確な線を引くために多大な時間を使ってしまうこともナンセンスですよね。

まさぽん
まさぽん
綺麗な線をたくさん書くのって,疲れるんです。思ったより。

実は,直線のためのペン先を引っ掛けるツメ,厳密にいえばゼロスタートではなく,コンマ数ミリずらしているのです!

定規の微妙な補正が正確な長さを担保する。

一方のポケドラは、抑えるだけで、無限に高い精度の平行線・直線を引くことが可能

ポケドラには正確な線を書くための「非常に細かい工夫」がなされています。

それを実現するのが,「目盛り-ツメ間のわずかな余白」による「ガイドパイプ分の補正」です。

詳しくはこちらの画像をご覧ください。

実は,線を引くときに,若干分長く設計されているのです。

これにより,ガイドパイプ部分が補正され,シャー芯が紙面に触れる箇所が本来の「0」に対応するのです。その結果,完全に同じ長さの線が補正ゼロでいとも簡単に複製できます。

その分の集中力リソースを他に割くことが可能!

生産性の圧倒的な向上につながります。

放射線を用いることで、有名角の角度線を簡単に引ける!

ポケドラの魅力はこれだけに収まりません!なんとびっくり!有名角の角度線も簡単に書くことができます!

基準線を基にして回転させることで、30°, 45°, その他有名角の倍数角度をいとも簡単に引くことができます。簡単な作図なら、分度器も三角定規も不要になってしまうのです!

その印字、剥がさない。UV印刷により。

前作のベスト定規同様に、剥がれにくく、綺麗な「UV印刷」技術を用いてプリントを行なっています。

なんと、UV印刷機を自前で購入されたそう!気合の入り方が違います!

UV印刷というのは、UV塗料を塗り,塗った塗料に対して紫外線を当てて瞬間的に色を定着させることで塗装しています。

UV塗装は耐摩性,直射日光に対する耐久性もあります。通常の使用用途であれば,長い期間使うことが可能です。

ポケドラの由来

ところで。「ポケドラ」とはなんなのでしょうか・・・??実は「ポケドラ」の由来は「ポケットに入るドラフター」なのです。

「ドラフター」とは、設計士の方々をはじめとした方のための製図用の机です。

「自由に移動ができるL字直角定規」が机に取り付けられているものです。今ではCADの普及によりめっきり見る機会も減っていますね。

まさぽんは、恥ずかしながら、今回の一件をきっかけに初めて「ドラフター」というものを知りました。💦

そんなプロアイテムのドラフターがポケットサイズに小さくなり、現代の世の中へ不死鳥の如く舞い降りたのです!

さすが、日本の小型化力、技術力、アイディア力だなぁと感心しますね。

今後の展望

本定規は、元々ふとしたアイディアから生まれたものですが、その機能性から、学生のための「文房具」にかぎらず、プロたちをはじめとした「工具」としての用途もあるのです。

このため、アルミ製により剛健さを増したモデルの発売を検討中のようです。

また、メルカリなどのフリマアプリで、商品の大きさの目安を知らせるために使うこともできます。

まさに、「使い方は使用者の数だけある」といったところです。

続報を待て

数々のイベントに、今回新発売を予定している「ポケドラ」

そして,現在絶賛発売中「ベスト定規」をひっさげて乗り込むようです。

皆様も応援のほど、よろしくお願いします。

おわりに

今回も多くのアイディア、知恵をきく素敵な機会をいただくことができました。

中村さん、本当にありがとうございました。このように自分の身近に素晴らしい人がいるということに感謝して、自分もさらに前進していきたいなと思います!ではまた!

今回の記事は以上になります。

この他にも,まさぽん研究室では,シャーペンをはじめとした文房具関連の記事を多数書いております。

https://masapons.net/category/stationery

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最後までご覧いただきありがとうございました。