久しぶりの教育カテゴリのエントリーです。
コロナ禍による自粛生活からはやくも一年以上が経過しました。
オンライン学習は学生にとっての大きな苦難の一つでした。
そして自分自身の自粛期間の成功体験,失敗体験の知見から「スケジューリング」の重要さを身をもって感じました。
そして,スケジューリングは最終的に「楽して成果を出す」一番の方法であると痛感しました。
今回はこの思考に至った経緯と実際に自分の失敗,成功体験を自分なりにまとめあげ,後の自分への忘備録としようと思います。
そしてその上で,誰かの参考になればこの上ないです。
この記事は,イチ大学生の私感に基づいて書かれたものであり,正当性はどこにもありません。あくまで個人の価値観,一つの意見をして捉えていただければと思います。そして,これ以外にも多種多様な意見があって良いと思います。
ご理解とご了承の程,よろしくお願いします。
原体験:すごい人は,常に涼しい顔をしている
経験上,僕の出会った人ですごい人をたくさん見てきました。
彼らは皆,提出物に関して困っている様子をあまり見せません。
「あなた,いつ勉強してるの??」
そんなことが気になって仕方ありませんでした。
そんな人に限って,成績が良かったりするのです。
「いつ勉強してるの??」と聞くと
「勉強なんてしてないよ」と返ってきます。(笑)
逆に,必死に苦しい姿を見る人も見ました。
ですがそのような人ですごい結果を出している人は少数でした。
努力しているなぁと感心するのですが,とても真似はできません。
この経験から「楽して結果を出したい」と考えるようになりました。
夏休みの宿題は最終日にやる
夏休みの宿題。皆さんはいつやってました??
ちなみに僕は,休みが始まって初めの頃は結構頑張るのですが,次第に速度が落ちてしまう人です。
なんだかんだで最終日に苦しい思いをしていた記憶があります。
でも,これって合理的ではありませんよね。
「計画的にやることは大切である」
何度言われたことでしょう。。これができるのならば先生の言葉は要りません。
このことは誰しもわかっています。
ですが,それができないのです。
コロナ禍においてその思い出がこれでもかと掘り起こされました。
どうしたら計画的に勉強ができるんだろう??
そんなことを自粛期間中に深く考えるようになりました。
明日の自分はなんとかしてくれない「現状バイアス」
いつしか諦めの境地に達した時に脳裏によぎります。
「明日の自分がなんとかしてくれるだろう」
この言葉によると,明日の自分はなんとかしてくれません。
この言葉によって功を奏した経験,少なくとも自分にはありません。
高校で赤点を回避する,大学で少なくとも単位をとるなどなど。。。
その程度のことならなんとかなるかもしれませんが,
「いい成績を取る」
「楽して成果を出す」
この観点からすると,一夜漬けは全く合理的ではありません。
また,体調も崩します。よくないことだらけです。
これらは,「現状バイアス」によるものみたいです。詳しくは行動経済学にあるらしいです。自分はそこまで詳しくないので,有識者の記事を参照してほしいです。
端的にいうと,「いま」を大切に感じる傾向が強いために,将来の大きな利益よりも目の前の小さな利益を追ってしまうことです。
このバイアスが一番の元凶なのかということが勉強の勉強をしていて分かりました。
今更感が強いんですけどね。
「スケジューリング」という言葉
大学のオンライン授業が2020年から始まり,莫大な課題に終われる半期が始まりました。
膨大な課題を毎週着実にこなしていくためには,計画をイヤでも立てざるを得ませんでした。
計画的に学習を進めていく方法を調べる過程で「スケジューリング」という言葉に出会いました。
勉強を進める計画の立て方,実行の仕方,困った時にどうするかなどなどこの半期は計画性の観点で非常に勉強になりました。
この勉強した内容でスケジュール,タスク管理をしていくことによって,精神的にも追い込まれすぎることなく,なんとか乗り切れた気がしました。
この半期の学習した内容をこの記事ではまとめていこうと思います。
どうやって計画を立てる??
さて,気合が入ったのは良いのですが,どのように計画を立てようかという課題に陥りました。そこで,結論としては次の5つについて意識することに行きつきました。
・大きな課題を小さな課題に分割する
・自分の理想と現実(できる量)のギャップに気をつける
・緩急のある計画を立てる
・余白のある計画をたて,失敗してもフォローがきくようにする
・遊ぶ予定,何もしない予定も「必要」
以降では,これらについて深掘りしていこうと思います。
大きな課題を小さな課題に分割する
自分がぶち当たった大きな壁の一つ。それは「規模の大きいレポート」です。
小中学生でいえば「ポスターや作文,習字級の案件」です。
2020年は大学構内でテストができなかった分,期末レポートや中間レポートにより単位が出る講義が多かったです。
このレポート,一日でやるのは物理的に無理です。。泣
とりわけ,理系のレポートは,学習内容を理解している上で内容をまとめることが要求されるので,一夜漬けでなんとかなるものではないのです。
いやでもコツコツ進めないといけない状況でした。
しかし,逆にいうと細かく分割することで負担が少なく課題を終わらせられるのでは?という仮説に至りました。
このヒントは「クレジットカードの分割払い」からです(笑)
クレカの分割払いを利用することにより,高いものでも負担を小さく簡単に購入することができます。当たり前のことなんですけどね。
ここから,大きな課題を分割して細かな課題に分けることで実行しやすくなるというように解釈できます。
そこで,まず自分は半期の講義によって学習する単元を明確にして,最小単位に分割しました。
たとえば,高校数学1の二次関数の単元なら
・平方完成できるか
・二次関数の最大,最小を求められるか
・判別式とは何かわかるか
・etc...
といった具合です。これの大学verを全ての講義に行うことで,まず自分が理解すべきことを明確にすることができました。オンライン授業が始まった早い段階で「やばいな」という危機感を認識できたのがとてもデカかったです。
例えるなら,夏休みの宿題を貯めたまま8月終盤に差し掛かった時のような気持ちです。
ここで,危機感を持ったのは良いもののこの危機感を持続する仕組みが必要だと思いました。
人間の集中,気持ちは長くは続かないことは今までの経験上理解していたからです。
理想と現実
自分の失敗その1です。あるあるなのですが。。。
自分の大きな失敗その1は,「理想と現実のギャップを全く考えていなかった点」です。
どうしても,計画を立てるときに多くのことをこなすカッコいい自分を想像してしまって
「できるだろう」と出来もしない量を一日の目標にしていることが多かったです。
その結果,一日の目標は当然達成できず。
そして,目標を達成できなかった自分を余計に責めることになってしまい計画を立てることすら辞めてしまいました。これはとってもいけませんでした。
この「理想と現実のギャップ」問題の解決のために時間を設けじっくり向き合い,自分なりに考えた結果以下のようになりました。
・そもそも,小さい目標を設定する
・余白のある計画を立てる
・設定する目標の量を少なくする
当たり前と言えば当たり前なのですが,これを意識的に行うことが重要だなと感じました。
人間は思っているよりも自分を過大評価しがちです(自身の体験より)。感覚としては自分のできると思っている3割~4割減をゴールにして,目標設定をその日の朝にしました。
こうすることで,程よく「相変わらずやばい」という意識を維持しながら作業を行うことができる日が増やせた印象があります。
緩急をつけた計画
計画を立てるときにもう一つ意識したことがあります。それは「緩急をつけた内容設定」です。
ある日はちょっと頑張りたいから普段より多めの行動計画を。
ある日はちょっとリラックスする時間を設けるために普段より少なめの行動計画を。
といったように意図的に作業量を増減させてみました。
単調な生活は面白みがなくつまらないものです。
頑張ることと頑張らないことをどちらもうまく取り入れてバランスを取った生活にはメリハリが生まれ,リズムの整った生活がそれなりにできた印象がありました。
もちろんうまくいかない日もありましたが,そんな日は自責も程々に早く寝ることにしました。
自粛期間で一番大切なのは「気持ちのコントロール」ということを理解したからです。
余白のある計画を立てる
緩急をつける他に,「余白のある計画」を心がけました。
計画が失敗するパターンとして,「一度計画が崩れたことがトリガーとなり,プランが総崩れになる」パターンを経験しているからです。
計画ができなかったときのカバーが入る余地を大きめに取りました。
その週の終わりの金曜日に,終わらなかった課題をケアする時間を2時間ほど取るといった具合です。
「一度の失敗で全てが終わらない仕組み」を作ることを心がけました。
乗用車にスペアタイヤを積んでいるようにね。
遊ぶ時間,ぼーっとする時間を計画に組み込む
「遊ぶ時間,ぼーっとする時間」を意図的に組み込みました。これも前述のようにメリハリのある生活を送るために行ったことなのですが,
これがないと,「ぼーっとする時間 = 悪」みたいに感じてしまいますし
何より楽しみがないと人間やっていけません。
やることやってからの遊びほど気持ちのいいことはありません。笑
こうやって小さな幸せの積み重ねが成果を出すためには必要な気がします。
淡々と,繰り返す仕組みづくり
この自粛期間,スケジューリングに関する実験を繰り返していました。
計画をたて実際に行うと,「うまくいった」「うまくいかなかった」といった結果が何かしら得られます。
この結果を基に,反省する時間をきちんと設け,自身の計画をアップデートすることを自分のペースで行いました(もちろん,現在進行形です)。
計画を繰り返しおこなうためには,現状の自分の行動を客観的に評価して次の行動指針を再設定することが重要に思えました。
「変わらないために変われ」
ボクが中学の時の修学旅行の企業訪問にて,とあるベンチャー企業の人がおっしゃっていた言葉です。(有名な言葉なのですが。。。)
これらを「仕組み化」していくこと。これが一番のポイントです。
システムにすることで意思力を損なうことなくこれらを行うことができます。
これこそが自分の考える「ユートピア」だと結論づけました。
まとめ
この自粛期間,非常に多くのことを学びました。
この大学生活を生かすも殺すも自分次第。
こうやって言っていますが,実際にはボクは今も失敗ばかりです。
スケジューリングに苦労しています。
うまくいかないことばかりで気が乗らないことが多いです。
この記事は,そんな自分のためでもあるのです。
高校生こそ,スケジューリングをすべき。。
この記事を書いていて思うこと。
「高校生こそ,自分でスケジューリングして行動をデザインする試行錯誤をするべきなのでは??」
ということです。
大学受験や就職という一大ビッグイベントを制する人は,きちんと自分自身の行動をデザインしてスケジューリングのできる人なのではないかと今更ながら思います。
自分の時は,おそらく塾のチューターがその役割を担ってくれていました。
チューターからすれば,このような計画をすることがチューターの仕事であり,学生本人には勉強をしてほしいというのが大きかったのでしょう。
実際これが一番効率的に学生が勉強できるので,理想的な形です。
多くの良質な教育コンテンツが無料で利用できるようになっても,大手予備校が無くならない理由だと思います。
もちろんスケジューリングは大学受験において自分で行う必要こそないものの,これを自分でコントロールできた暁には,もはや敵なしだなぁと思います。
受験だけでなく,大学での効果的な勉強,社会人になって計画的に生きることなどなど。。。
自分は塾講師や家庭教師といった教育の仕事をしている側面がありますが,,,
自分の生徒がこの思いを汲み取って,スケジューリングのできるいっぱしの生徒になってくれればなぁという淡い願望をときどき抱いてしまいます。
そのためにもまず自分が頑張らないといけないなと常々感じます。
楽して大きな成果を出す
スケジュールを取り決め,システムとして自分の行動をデザインし,自分の目先の欲を超えていくことで「楽して成果を出す」ことが可能になりうるという仮説をこの記事ではたてました。
そして今回「現在バイアスの概念を認知する」という第一歩を踏み出しました。
試行錯誤長い道の先に,ユートピアへと辿り着けることを信じて今日も明日もスケジューリングのPDCAサイクルを回していこうと思います。
自分自身スケジューリングに関する失敗をこれからも多くするとは思いますが,その失敗も貴重な1サンプルとして次の糧となるように工夫できるようにしたいです。
最後になりますが,今回の記事を書くにあたり考察したメモを載せます。
前田式メモです。「メモの魔力」という本を参考に書いています。
この本には多大にお世話になりました。
参考になるかは分かりませんが,見ていただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。