教育&勉強法

高校生にお勧めの塾とは??そもそも塾は必要??現役塾講師が考察する教育業界の現状

どうもこんにちは。まさぽんと申します。

自分はかれこれ数年前に受験生として大学受験に向けた勉強をしていました。

そして、今に至るまで塾講師として教育に携わってきました。

しかし,受験に向けて中学生や高校生を指導していく上で

「自分の受験時代とは全く環境が異なる」ことを痛感しました。

数年でガラリと変わってしまったのです。

自分の経験を活かそうなんてかわいいことを言っていられなくなってきました

先生という立場の人間こそ,第一線にたち現状を調査し,自らの知識をアップデートさせないと生徒の子を合格に導くことが困難になってきていると感じます。

そこで,この現状をきちんと分析し,自身の行動に活かしていくために今回の記事を作成しています。もし参考になれば幸いです。

現状:情報量が圧倒的に増えた

自分が受験生の頃と全く違うと感じた点は「圧倒的な情報の量」です。自分が受験生の頃は,基本的に勉強については「塾」が絶対的な情報の在処だった気がします。

ですが,今は様々な媒体でカンタンに情報を得ることができます。その一部の例を以下に挙げていこうと思います。

YouTube

ここ数年で一気に教育コンテンツの数が増えているのは周知のことだと思います。

予備校の衛星授業レベルのコンテンツが簡単に,無料で受講できるような時代なのです。そして,単に知識だけでなく「勉強のやり方,モチベ維持」のコンテンツまで幅広く充実しています。

学校の先生が教えてくれないような深い話や,先取り学習の支えとなるコンテンツ,入試問題の解説速報など,内容をわかりやすく学習できる「可能性」に満ちています。

ですが,まだまだ効果的にこれらのコンテンツを教育に取り入れている人は,まだまだ少ない印象があります。「Youtube = 勉強の敵,趣味,休憩,サボり」という固定概念からかもしれません。

 

注意点としては,正しく「利用」しなければYouTubeは「時間ヴァンパイア」へと姿を変えてしまうことです。表示される関連項目,推しのYouTuberの最新動画,アニメの最新話,しまいには人気アーティストの新着MVなどなど。

目的意識を持ってYoutubeを活用すれば大きな力となりますが,飲み込まれる可能性も十分にあります。自分をコントロールするための「仕組み」が必要なように感じます。

InstagramなどのSNS

ここ1年ちょっとで,インスタグラムに「勉強系」アカウントたるものが多く出没している印象があります。

ちょっとビジネス,カネが絡んだニオイがしますが,割に結構いいことを書いているアカウントも散見されました。

ここでの発信内容は,受験生の不安を煽るような投稿,英単語や社会などに関する豆知識系アカウント,受験問題のワンポイント解説,勉強法など比較的ライトな内容が多い気がします。インスタの特性上あまり多くの情報を載せられないですし,何より目当ての情報を探すことが困難な気がします。

また,最近Tic Tokでも勉強系のジャンルを投稿している方もいます。とはいえ一個一個は短いので,あまり深い情報は得られないかなと思います。

息抜き程度かなと言ったところです。

ブログなどのインターネットコンテンツ,情報商材

コロナ禍になり,ワードプレスを用いた個人ブログの立ち上げをする学生の数が非常に多く見られます。(かくいう自分も半分くらいそんな感じですが

その中でも,勉強系をコンテンツにして最終的に自分の公式LINEに誘導。有料コンテンツの販売,コンサルへの誘導を目的とするコンテンツも多いです。

これらは個人の原体験がベースとなっており,リアリティがありますが,割と作り話も多いような。コピーライティングの勉強などもそれなりにされているのでしょう。

シナリオを書くのがみんな上手いです。みていて感心します。

 

一昔前はこれ系の話は怪しくて仕方のないものでしたが,最近はそうでもないのかもしれません。自分はいまだに怖い印象があったりしますが

内容は買ったことがないので正直なところあまりわかりません。

一つ疑問に思うのは,たくさん稼いでいらっしゃる方は一人一人に対してきちんとリソースを割いているのかということ。。

「塾はなくていい」って言うヤツほど危険なものはない

世の中には,このように「様々な情報が無料で手に入る」時代になったことにより

「塾はなくても志望校に合格できる」

なんて言っている人もいます。

これに関していうと,自分の意見はどっちかというとネガティブなイメージです。

なぜなら,「自己管理のできる人」にしかこの恩恵を受けることはできないからです。

全員が自己管理できるわけではない

「塾に行かなくていい」をある程度正確にいいかえると

自分の必要な勉強法をきちんと把握し,今の自分に必要な勉強量,内容,志望校のレベルなど全てが自分で管理できる人は塾に行かなくても良い」です。

情報発信をしている人間は,皆様賢いのでこれができるのかもしれませんが,現実はそんなに甘くはありません。

というか賢い人はそんな勉強系アカウント見るくらいなら自分に必要な勉強をやっている気がします。

誘惑に負けず,ストイックに淡々と,スケジューリングして勉強を1年も2年も行うなんて本当に一握りの人間にしかできないです。自分も無理です。

だったらきちんと自分を管理してくれるチューターの人にお金を払った方が結果として志望校に合格できると思います。

これがこの時代における塾が潰れないための付加価値ではないでしょうか。

玉石混合の海から「宝」を見つけることは難しい...

前節では,様々な媒体から多種多様なコンテンツが出てきたと書きましたが,いい側面だけでなくもちろん悪い側面もあると思います。

勉強の正解はいくつもあると思います。なので自分にとって正解の情報もあれば,不正解の情報もゴロゴロ転がっているのです。

この玉石混合の海から自分にとっての「宝」を見つけることはカンタンではありません。自分にとって何が「宝」なのかわからないケースが多いからです。

例えば,マグロを捕まえる漁師さんにとって,他の魚(深海魚や,マグロ以外の魚など...)などはあまり興味がありません。ですが水族館のスタッフにとっては深海魚は展示に値する貴重な魚だったりします。

おんなじ「魚」に関わっている人でも求めているものが異なることが多々あるのです。

勉強でも同じことが言えるのではないでしょうか。自分にとって必要な情報は「今の自分に何が必要か」という眼を持たないとはっきりしません。

見る眼が養われていない状態では単なる「時間ヴァンパイア」の餌食にされるばかりです。

情報を得るか触らないか

前節の情報を踏まえ,この時代で受験に向けた勉強をしていくには大きく2つの方針があるなと思いました。

一つは「情報」に強くなること。

もしくは「情報に囲まれない」生き方をすること。

この2つに関してちょっとだけ深掘りして今回は〆ようと思います。

1:最適勉強法を探究する

これは「能動的であってほしい」ということと,「探求してほしい」ということです。

今までは,正しい勉強 = 量と質だ!なんていうテキトーなロジックが蔓延していましたが,現在は科学的に立証されている方法であったり,今までの勉強の常識が間違っているなんてことも多々あるように思えます。

ここで大切なのは「一人一人,正しい勉強法の正解は異なる」点です。

勉強法はいくつもの正解があり,人それぞれで異なります。そして,それは他の誰かが教えてくれるものではありません。気づかせてはくれるかもしれませんが。

 そして,これを受験生の時に実験していては遅いのです。中一,中二,または高一,高二の定期テストの段階で毎回仮説を立て,実験をし,帰ってきたテストから分析するのです。「この方法はうまくいかなかったから,次はどうしよう」などと言った具合です。

これを繰り返して知見がたまると中三,高三の時に勉強法に対する迷いが少なくなり,自分の方法でひたすら勉強することが可能になるのではないでしょうか。

とっても大変だとは思いますが,「勉強の勉強」を高1,高2生はいっぱいすることが大切なのでは…??と感じています。

2:メンター,指導者を見つける

自分が「この人の言うことなら信頼できる」,「この人の言うことなら後悔しない」と言ったメンターのような人をさがすことが大切だと思います。

正解を見つけることが難しくなってきたからこそ,正解を知る者についていくと言うのは非常に良い選択かなと思いました。

そのメンターは,もちろん学校の先生でも良いですし,塾の先生でもいい。また,公式LINEの運営人でも良い。誰でもいいとは思います。

 個人的には,公式LINEなどのオンライン系のやつは相手の努力の姿勢が直接見えないので信頼して良いものなのかといささか疑問に感じるものではありますが。(見ず知らずの相手と結婚したくはないでしょ!?笑)

しかし,事業としてやっている以上,きちんとミッションを持って,顧客のために頑張っているのはずなのでこの形態も今の時代はありなのかもしれません。

結局のところ,自分に対してきちんとリソースを割いてくれる人をメンターにするべきです。

さいごに。

まだまだ自分は勉強不足ですし,さらにこの1年,2年で時代が大きく変わる可能性も全然あります。ですので教育者という立場は確立された勉強法をただただ教えるだけでなく,最新の動向をチェックし,反映させていくことが求められてます。

これができないと「先生」は生き残れないと思っています。というか自然に淘汰されていくでしょう。

現状にしがみつくことなく,生徒と一緒に生涯勉強することが今の自分にできることです。

ボクは出会った人の印象に一生残る人であり続けたい。

「所詮バイトだから」という価値観も否定こそしませんが。

といった後味があまり良くないくらいで今回は終わりにしておきます。

このほかにも、教育関連の記事を多数書いております。

もし、ご興味がわいた方は、こちらのリンクからご覧ください。

教育|まさぽん研究室 (masapons.net)

最後までご覧いただきありがとうございました。