本記事をご覧いただきありがとうございます。まさぽんです。
今回は、理系大学に進学した、いわゆる「理系大学生」がどのような4年間を過ごしているのかをの実態を共有したいと思います。
次の項目に当てはまる方におすすめです。
- 理系大学生の4年間の流れを詳細に知りたい方
- 理系は忙しくて、バイトなんてできないと思っている方
- 大学生なんて、所詮暇人なんて思っている方(笑)
本記事の信頼性
本記事は、とある国公立大学に通う現役理系大学院生が4年間の実体験をもとに記事にまとめています。
当事者が語るリアルな声を、参考にしていただければ幸いです。
理系大学生の4年間の全体スケジュール
はじめに、理系大学生の4年間の大まかなスケジュールをタイムライン形式でお見せします。
一部、各項目の時期が大学によって異なるかと思います。
ですが大まかな流れはどの大学、理系学部であろうと変わらないものかと思われます。
1・2年生の間に、外国語や経済学、歴史などの一般教養を学ぶケースが多いです。
それと並行して、学部の授業、実験などもあります。
実は、学年が低いうちから理系大学生は大変です。
さらに、3年生になると学部の専門的な講義が増えてきます。
また、実験も以前までの基礎的な内容とはうって変わって、応用的な内容になってきます。
4年生になると、就活、進学準備と並行して研究室活動が本格的にスタートします。
この頃になると、授業もほぼ取り終えており、研究まっしぐらになっていきます。
授業がほぼないので、一見楽には見えますが、研究は想像以上に大変です。。
以降では、それぞれの項目について、自分の経験をベースに詳細を解説していきますね!
理系大学生1年生:理系としての基礎+一般教養から視野を広げる
理系としての基礎科目
理系大学生の1年生は、おそらくどの大学の、どの学部においてもほぼ同じことを学習すると思います。
というのも、理系としての基礎はどの学部においても共通しているからです。
たとえば,線形代数学(以前の数学Cの範囲である行列)や,解析学(微分や積分)などの数学がその類に当てはまるのではないでしょうか。もちろん他にもたくさんあります。
内容としては、大学にもよるとは思いますが、高校の内容の延長上の話から、内容を拡張して大学の内容につながっていくイメージです。
そして,一部学部の基礎となる科目を履修することもあります。例えば,私が所属している工学や情報系であれば,プログラミングの基礎や回路の授業がこれにあたるかと思います。
直接学部の勉強に関係ないように感じることも多く,一年生が終わる頃には「思ってたのと違った」とついつい愚痴が溢れてしまう時期です(笑)。
一方で、学年が上がるにつれて専門的な分野を学習していきます。そのときに、これらの数学は内容を理解する上で重要な役割を担っています。
多くの理系大学生は、後になって「1年の時、まじめに数学を勉強しておけば良かった」と後悔することがデフォルトです。
後悔したくない高校生の方、ぜひ大学1年生から勉強を頑張ってみてください!
教養科目の履修
上記に加え、教養科目も低学年のうちに受けることが多いです。一般教養を深めることも非常に大切になってきます。
勉強の意義を、例えるならば、、、
砂場で、大きな山を作ることを考えてみてください。
高い山を作ろうと思ったら、その分、広い裾野を作らなければ、高い山を作ることはできません。
もし、裾野のない鋭角な山を作ろうものなら、いつしかその山は崩れてしまいます。
このことが、知識においても言えるのではないでしょうか。
自分の専攻している内容を深めようと思ったら、直接関係のない分野でも、勉強をすることで着実に裾野は広がっていきます。そうすることで物事を多角的に見ることにつながります。
知識同士が繋がれば、それは確固たる理解に繋がり、専攻分野を深める最短ルートになります。
理系大学生2年生:学部としての基礎+実験
学部としての基礎科目
2年生になると,学部特有の授業が増えてきます。
私は、情報(コンピュータサイエンス)系の大学に通っていますが,2年次には次のようなことを学習しました。
- さまざまな言語のプログラミングの基礎
- コンピュータの中身、および構成
- データサイエンスの基礎となる確率・統計
などを学習します。ちょっと、実生活と関連のある内容になってきて、面白みのある授業もちらほらと出てきますが、理解の難しいことばかりです。
ですが、しっかりと食らいついて一つ一つ理解して消化することで、来年以降の講義のスムーズな理解ににつながります。
ここからちょっと学部の色が出てくるといった感じになりますね。
基礎的実験の始まり
さらに、2年生になると、実験が始まる学校が増えてきます。早い学校では,1年生から実験が始まるケースもありますね。
基礎的な実験は、実験道具の使い方から始まり、回路を設計したり、データを取得する実験などなど・・・
「基礎」と名付けられていますが、内容は正直な所、結構ハードで大変です。
この「基礎」というのは「カンタン」という意味ではなく、基盤となるという意味での「基礎」です。
実験のレポート作成はとても重い内容です。実験の目的、実験内容、結果、考察などを期限までにまとめ上げなければなりません。
中学生や高校生の理科の時間で行った半分遊びのような実験とはワケが違います(笑)
そんなイメージで挑もうものなら、実験にボコボコにされます。
実験は、実験内容の予習が前提であり、予習をしないと、実験の時間中に諸々を調べることになり、時間内に終わりません。下手すれば後日再実験。最悪落単です。
また、実験のときに本来欲しいデータ(予習で計算した理論に近い結果)が得られないことも多いです。ですが、ダメな原因を探り、改善するというプロセスは今後の研究の基礎になっていきます。
ですので4年生になって、研究をしっかり頑張りたい方はしっかり2年生のうちから実験頑張りましょう笑
理系大学生3年生:コース分岐,応用的実験に追われる
コースの専門科目~さらに深い知識を~
3年生になると,多くの大学で学部の中からさらにコースを選択することが多いです。
例えば、工学部の場合、工学部の中でも情報系のコースに行くのか,回路系のコースに進むのかといった具合にです。
また、それに伴い、3年生になると専門的な授業がさらに増えてきます。
数学をやるというよりは、数学が使われている応用的なことを学んでいるというのが正しいかと思います。
私が勉強している情報系では、ネットワークについてや、画像処理、デジタル信号処理の基礎など、今まで勉強した数学が技術の根幹を成している専門科目を履修します。
もちろん理解することは難しいのですが、今までなんとなく学習していた数学がこんな場所でうまく使われているのかと気づいたときには感動することもたまにあります。
応用的実験
専門分野を学ぶと同時に、実験も専門性を増してきます。
具体的には・・・
- ソフトウェアを用いたデータの解析
- 3Dモデルの作成
- パソコンの組み立て
- などなど・・・
多岐にわたります。
学部らしいことといえばらしいかもしれませんね。
基礎実験から、レポートの枚数もアップグレードしています。
大変な実験ですと、何十枚ものレポートになってしまうこともあります。
私の中では、体感としては、3年生が1番厳しい学期だと思います。
もちろん、学校ごとでカリキュラムが異なるので多少は前後するとは思いますけどね。
研究室の検討
上記講義に加え、早ければ3年生のうちに研究室(ゼミ)について考えなければならない学校もあります。
私の学校は、3年生の後半からゼミ(研究室)に配属されます。
そのため前期のうちに自分がどんなことをしたいのか、どの研究室に行きたいかなどを考える必要があります。
就活、進学の決断
さらに加えて、3年生の時には進学または就活のうち、どちらを選択するのか決断する必要があります。
3年生の夏、冬に企業のインターンシップがありますので、これらには参加することをお勧めします。
また、ちょっと忙しいですが、早い企業で、5月、6月からインターンの選考がある企業もあるので大手企業への就職を学部で考えている方は注意しておいてください。
また、進学を考えている人は、同じ大学の大学院に進学する場合、「内部推薦制度」がある大学もあります。
この制度を利用する場合、早い段階で担当教員に進学する旨を伝えておく必要があります。
このため、3年生はの時期は
そんな印象です。
私は、この時期に前田裕二さんの「メモの魔力」を何回も読み、自己分析にふけっていました。
抽象と具体の世界を行き来する思考法整理法は、日々の勉強にも生きています!
この著書に指南されている「メモ術」は確固たる自分の人生の羅針盤となり、決断の軸となります!
理系大学生4年生:研究室配属~研究の始まり
多くの大学で、4年生になると、研究室に正式に配属となり、研究生活が始まります。
研究室生活が大変か否かについては、ピンからキリまであるというのが実情です。
なぜなら、研究室生活の良かった/悪かったなどという評価は、実際の研究活動を通して得られる結果論でしかないからです。
具体的には、
- 教授と自分との相性
- 研究室の先輩
- 配属される同期のメンバー
- 自分が従事する研究テーマ
- その他・・・
これらがパッと挙げられます。例をあげればキリがないです😂。
このように、不確定要素が多いため研究室生活が楽か大変かなんて一概に語ることはできません。
とはいえ、一つ間違いなく言えることがあります。それは
「自分が置かれた環境の中でどのようにその後を過ごすかで結果は大きく変わるということ」です。
いくらホワイトな研究室に配属されたからといって、サボっていいわけではありません。むしろ、ホワイトな環境の方が大変なのです。
ホワイトな場所は、誰にも物事の強制をされないため、自分で任務を遂行するといった「自律」することが求められます。
先を見通して計画をたて、きちんと成果を出すことが求められます。これはそう簡単にはできません。
逆にいえば、先生からムチを叩かれた方が結果を出せる人だっています。
そんな人にホワイトは向いていません。これは、一人ひとりのライフスタイルや価値観によって決まってきます。
研究室配属に悩んでいる人は、一度そのような観点から自己分析をしてみるのも悪くないかもしれませんね。
研究を通して成果を出し、卒業へ。。
研究を通して、成果を発表し、論文にまとめれば、卒業です。
簡単ではありませんが、ひたむきに、真摯に研究に取り組めるあなたなら大丈夫。きっと卒業できます。
苦しいときは、仲間や先輩、先生に頼りましょう。
一人で全てやることがかっこいいわけではありません。
最終的に結果を出せる人がかっこいいのです。
さいごに
理系大学生、振り返ってみたら結構大変でした。
ですが、コスパ良く、力を抜くところで力を抜ける人がいるのも事実です。
私はそこまで器用ではないので、せわしなく動いていた記憶があります。。
「じゃぁ、理系はバイトできないじゃん!!」
そんな風に思った方もいるかもしれません。
忙しいからこそ、自分で予定を立てて、アルバイトの時間を捻出する管理能力が求められると思います。
もし、興味があれば、こちらの記事に詳しくまとめてありますので、良かったらご覧ください。
今回の記事では、
「こんなことを理系大学生はやっているのか」
というイメージを持っていただければ幸いです。
この他にも、理系大学生として過ごした自分の経験を発信しております。
https://masapons.net/category/教育
こちらに、載せていくので、お楽しみに!
今回の記事は以上で終わりです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
忙しい合間を縫って自分の将来を深く考える期間