こんにちは。masaponです。今回は、新しく実験的に「売れているもの」「人気のもの」にフォーカスを当て、「何故人気があるのか」をロジカルに(論理的に)、
そして独自の見解を用いて分析してみたいなと思います。多くのフィードバックがいただけると今後の参考になるので、コメント、ご意見、アドバイス、拡散いただけるととても嬉しいです!!
今回の記事はあくまで「独自の見解」であり、「一個人の意見」、ゴリゴリの主観です。もちろん賛否両論あることは覚悟しています。が、どうか寛大な心で「こんな奴もいるのか」と思っていただけたら幸いです。
執筆の意図
最近、前田裕二さん著の「メモの魔力」という本を読み、「抽象化」の底力を感じました。事実からわかる一般的なことを抽出し自分の行動に「転用」していくこの力はこれからの世の中を生きていく上でとても大切な力であると思います。そこで、皆様にも、今あるモノ、コトから、もっと「抽象化」の魅力に気づいてもらいたく、小さなことから初めていこうと思い、この記事を書きました。
今回はグミ好きなら必ず通るルートであろう「HARIBO ゴールデンベア」を題材に、なぜずっと売れ続けるのか、という人気の理由を抽象化し、売れる理由を探っていこうと思います。
本題:なぜ、ハリボーは売れるのか〜事実調査〜
今回はたまたま最近食べる機会があった「HARIBO グミ」について考察をしていこうと思います。いくつかの観点から、特徴をガスバーナーかの如く炙り出し、「なぜ」を大切に分析していきます!!!
今回は特に商品の中でも一際人気の高いと言われている「ゴールドベア」に焦点を絞っていきます。
会社「HARIBO社」の概要
さて、とりあえずは、親玉の様子を知らなければ、人気の理由などわかりっこありません。小学校の頃、一生懸命頑張った騎馬戦においても、大将と撃破しなければ、勝ちにはならなかったでしょう。というわけで、会社について調べてまとめてみます。
・ドイツの製菓会社で、1920年に設立(諸説あり)。世界で初めて「グミ」を開発した会社!(約100年!!すごいの一言!!)
・グミ開発の意図は「子供の咀嚼力と高める」ため
・宣伝文句は、「ハリボーは子供達を幸せにする、そして大人も」
・10か国16工場が稼働中。
1920年というと、第一次世界大戦から間も無く、国としても大変な頃に設立され、非常に大変だったのだろうと思います。そこから今の地位、ブランドを発展させていった力強さ、生き様が、今の根強い人気にも関わってくるのかなと思います。
さて、次に代表商品である「ゴールドベア」について、まずは商品を、外装から分析していきたいと思います!!
基本スペック
輸入者である、三菱食品(株)さんの商品サイトを参考にしました。ゴールドベアのスペックは以下の通りです。
・価格,容量:1パック80gで、希望小売価格 178円(税抜)
・6色(赤、ピンク、イエロー、グリーン、オレンジ、クリア(?))6種のクマ型の組がランダムに混入。味(ストロベリー、ラズベリー、レモン、アップル、オレンジ、パイナップル)も各色に合わせ決まっている。
・合成着色料 不使用との表記!!(L○NEのロゴみたい...)
・金色を主体とした中身が見えるスケルトンパッケージ仕様
・パッケージ左上には「ヨーロッパNO.1グミ」との文字が。ハッケージ左下に詳しい解説がありました。
・ハッケージに記載されている商品名は、ドイツ語を踏襲(商品写真を参考)。ドイツ語で「Bär」(熊)の複数形が 「Bären」(クマたち) とのこと。きちんと日本語の「ゴールドベア」の文字もあります。
・パッケージの赤のラインには、
真ん中に、「Kids and grown-ups love it so ...」
(子供と大人は、とってもそれが好き)
下部に、「... the happy world of Haribo」
(ハリボーの楽しい世界) との文が記載
ハリボーゴールドベアの全容。トレードマークの黄色い赤リボンのクマちゃんも愛嬌があって可愛いですね!!若干くまのプ○○んに似ているのは、気のせいでしょうか!?
気になって調べてみたところ、くまのプ○○んはWikipediaさん曰く、発表が1926年とのこと。なんと!!この黄色と赤の配色はハリボーの方がオリジナルということに。。意外な結末でした(笑)。
使用されているフルーツのモチーフと「合成着色料不使用」に文字。また下部にはわかりづらいですが『ユーロモニターインターナショナルによる加工食品調査2019年版「錠菓、グミ、ゼリー、ソフトキャンディ」部門における2018年小売売上総額1位』との記載が!!これがナンバーワンの根拠なのか!!と納得。
開封〜テイスティング
さて、じっくりと眺め終えたら、お腹が空いて仕方ありません。開封をずっと我慢していました。開けましょう。そして覗きましょう。「幸せのハリボーワールド」を!!!!!
と、その前に、裏面の組成表示を確認。何が使われているかのチェックを怠ってはいけません。もちろんわかってはいますが、、もし、もし、もしかしたら、「アヤシイもの」入ってたらいけませんからね。
組成表示を見ると、原材料名として
・水あめ
・砂糖
・ゼラチン
・ブドウ糖
・濃縮還元果汁(りんご、ラズベリー、オレンジ、レモン、パイナップル、ストロベリー)
・酸味料
・着色料(果汁、フラボノイド、スピルリナ青、アントシアニン)
・香料
・光沢剤(シェラック、パラフィンワックス、ミツロウ等が主原料)
この中で、特に「おや??」と感じたのが「光沢剤」。
どうやら光沢剤は食品からの水分の蒸発を防いだり、湿気から食品を保護するために、食品の表面に皮膜を作ったり、表面を保護して光沢を与える目的で使用されるそうです。主原料は水に溶けない性質を持つワックスや樹脂ということで、「油脂」だそうです。
(参考:東京都福祉保健局)
なるほど。これがあの宝石のように輝かせていたものの正体なのか。確かにおいしそうに見える。また食べた後に少し手がヌルつくあの感触もアブラ由来なら納得がいく。
また、香料について詳しく言及されていないのがいささか疑問ではありますが、意外とシンプルな組成だったと感じました。化学的な原材料は全然使われておらず、気持ちがいいです。
さらに驚いたのは、着色料が果実由来のものを多く用いていること。スピルリナ青は藍藻類のスピルリナから抽出した水溶性の天然色素であり、自然由来。おそらく緑の生成に使っているのでしょう。フラボノイド、アントシアニンも基本は植物から取れるとのこと。
さて、味についてなのですが正直なところ「特別美味しいとは思わなかった」というのが感想です。多分他を探ればもっと味が美味しいグミなど山ほどあるでしょう。
とは言っても、悪いわけではなく、とてもシンプルな味です。正直、ついつい手にとって口に入れてしまいました(笑)。
食感は、流石はハリボー。かなりテクスチャーは固め。しっかりと咀嚼する力が鍛えられている感覚があります。これを1900年代前半に発売するのだからすごい。
ですが今回は「美味しい」、「美味しくない」などの低次元な議論で終わらせる気はさらさらありません!!
「このグミがなぜ売れるのか、食べたくなるのか」をしっかり分析していきます。
抽象化〜事実からわかる一般的に通じること〜
さて、これらの情報から、ハリボーグミからの学びは大きく5点、抽象化できました。
抽象化して気づいたこと~なぜ売れ続けるのか~
1:ランダム性(ワクワク感)が気持ちいい
2:カラフルな色使い(暖色)がポジティブなイメージを生む
3:「変わらないこと」の安心感 → 親から子へ記憶が受け継がれる
4:「日本にないもの」の価値 → ドイツ語表記を変えていない
5:多くの「刺激」を与えてくれる → 色や香りの感覚器官を刺激
細かく、深掘りしていきます。
1:ランダム性(ワクワク感)が気持ちいい
これはゴールデンベアの大きな売りであると思います。6種類のフレーバーから「どの味が次に来るかな...??」と思いながら次のグミを取り出す時、少しワクワクしました。人間って少しドキドキするような「ギャンブル的要素(ランダム性)」があると、感情が揺さぶられ、願い通りの結果が来ると気持ち良くなります。例えば、競馬やボートレース、パチンコ等でアタリが的中した時。文句なしに気持ちいいでしょう。ボクは、このハリボーグミに対しても、 食べたい色のグミを取り出せたら「ちょっとラッキー」な気持ちなりました。この「ポジティブなことに対してのワクワク感」は他の物事にも通用する普遍的な要素ではないのでしょうか?
2:カラフルな色使い(暖色)がポジティブなイメージを生む
パッケージを見たときにふと感じました。「おや、暖色ばかりだな」と。このフルーツの選択も、言われてみるとちょっと不思議ではあります。グレープ味など、グミの中でも一般的な味が入っておらず、ラズベリーなどちょっと変わり種のようなものが代わりに入っています。それはなぜかと考えたときに、「色のイメージ」が関わってくるなと思いました。「寒色」はどちらかというとマイナス、ネガティブ、クールなイメージが強いとボクは考えます。例えば「青色」なんかは「食欲衰退色」としてダイエットにも一時期用いられていたくらいです。
そして、多くの色を使うもう一つのメリットが「多さ」を表すことだと考えます。使用する色が多い程、視覚への情報量は多くなります。これはグミの内容量の多さを感覚的に多く感じさせるための一つの工夫ではないかとも思います。「いっぱい味が楽しめて、お買い得!!」とボクなら捉えてしまいます。モノを買う時ってどうしても「おトクかどうか」を考えてしまうのでその点、うまく作られているなと思いました。
3:「変わらないこと」の安心感→親から子へ記憶が受け継がれる
人間って、恒温動物(体温が一定)である以上、変化を本能的に嫌う生き物なんだと思うのです。そんな中、この「ハリボーゴールドベア」はほとんど姿形を変えず、今日に至ります。ハリボーグミの上手い所は、この「変わらないこと」をうまく使っている所。それは、この変わらないグミの形と、パッケージの「Kids and grown-ups love it so ...」から感じたことです。
思うに、グミの形は、今の技術を使えば、この大きさでももっとクマに近づけることはできると思うのです。しかしこの形を今でも変えないということは、何か理由があってのこと。
子供の頃に「ハリボー」を食べ育った大人が、子供を授かった時、スーパーで
「Kids and grown-ups love it so ...」という文字と変わらない金色のパッケージを見てしまえば、間違いなく「あの時食べたなぁ」と『懐かしさ』が頭をよぎります。そして
「これはお父さんが小さい頃にも売ってたんだよ」
と言い、子ども世代に歴史は受け継がれます。このサイクルが続くのが「ハリボー」がいつまでも愛される最大の所以だと考察します。サザエさんも、ポケモンも、まる子ちゃんも...このサイクルが上手くできてる良い例かなと思います。
4:「日本にないもの」の価値→ドイツ語表記を変えていない
パッケージの「Bären」が異国の僕らにとって「おおっ!?」と目をとまらせます。新しいモノはやはり取り入れるかどうかは別として、注目するのが人間の本能です。そして「無い物ねだり」ではありませんが、ボクたちは、自分に持っていないモノに「憧れ」を抱きます。ドイツ語をあえて残すのは、その「異っている」という印象を消さない為でしょう。「日本にもともとないモノ」への価値は今でも高いです。タピオカだったり、マカロンだったり、、、ハリボーはその本質をずっと前に気づいていたことでしょう。恐ろしい。天才です!!!
5:多くの「刺激」を与えてくれる→色や香りの感覚器官を刺激
食べ物は「味」の情報以前に「視覚情報」、「嗅覚情報」が先行します。そんな中きれいな色、良い香りはおいしさに少なからず影響を与える要素であると考えます。ヒトも第一印象が大切。この大切さをハリボーは物語っていると言えます。
まとめ
さて、今回は身近な「ハリボー ゴールドベア」についてなぜそこまで魅力があるのかについて考察してみました。振り返ると以下のことが人気の要因だということがわかりました。
1:ランダム性(ワクワク感)が人の心を揺さぶる
2:色の使い方。暖色はポジティブなイメージ。多色は「情報量の多さ」に直結
3:「変わらないこと」伝統の継承が行われる
4:日本にないモノへの価値
5:多くの感覚神経を刺激。食べる前に勝負はついている
このように抽象化することで、他のことにも応用できそうなことが抽出できました。ボク自身これを自分の人生に「転用」して豊かな生活を送る「きっかけ」にできたらなと思います!!
最後に、ボクがこの記事作成の過程に用いた「抽象化」メモの一部をお見せします。これは、自己開示の一環です。皆様の「抽象化ライフ」の参考になればこの上ない幸せです。
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